2014年3月1日

資産が目減りする恐怖との付き合い方

リンク&トラックバック御礼。
資産が目減りする恐怖 - 一日不作一日不食より:
理性としては問題ないとは思っていますが、実際リタイア生活を始めて、資産が目減りするのを目の当たりにしたらどうなるかわかりません。遊民さんの「高等遊民の備忘録」で、「2013年末の資産残高推移」という記事がありましたが、2008年は-37.4%という減少幅を記録していました。
このときは正直言って恐怖でした。(関連記事: ストックが減る恐怖
あの頃は100年に一度の暴落に対して免疫があるはずもなく、リタイアしてわずか1年余りというタイミングも最悪で、「えっ? たった1年でもうこんなに減ってしまったのか… がびーん!」 みたいな衝撃がありました。これだけの資産を失うのにかかった時間の短さと、この先の人生の時間の長さをどうしても見比べてしまったわけです。もしこんなペースで資産が減ったら人生オワタ、じゃないかと。

でも冷静に考えたら見るべきポイントは過去に失ったお金ではなくて、その時点で残っている資産額と残りの人生で必要になるコストだけでよいはず。「損切り」の不合理で引用した通り、
投資判断てのは常に、未来に向かってすべきものだ。それ以外にあり得るわけがない。
のです。
株が下がった、資産が減ったというのは過去の情報でしかないため、その恐怖に煽られて今まで継続してきた資産運用の方針を見直すなんてことは、長期投資家が最もやってはいけないことだと思います。

怖いから、不安だから○○するという行動パターンは、合理的でないことがよくあります。これが人間の脳に宿る不思議な習性の一つであることを、主にこの本から学びました。
9.11のテロ後1年間、恐怖に駆られて移動手段を(より安全な)飛行機から(より危険な)車へシフトした米国人が増え、その結果命を落とした人は1,595人に上ると推定されるとか。つまり、 彼らの愛するものたちを奪ったのは恐怖だった。 のです。 すべての人の脳は一つではなく二つの思考シ...
yumin4.blogspot.jp


恐怖を感じるなというのは生理現象を我慢しろと言っているようなもので、そもそも無理なことですから、恐怖は大いに感じていいのです。ただ、直感的に恐怖や不安を感じた時は、感情のままに動くのではなく、システム・ツーを起動してシステム・ワンの衝動をコントロールしなければなりません。感情と行動を直結しないことが重要です。

私はこのようにして恐怖や不安という感情と上手く付き合っているつもりです。リーマン・ショックというワクチンを注射されたときは痛かったけど、そのおかげで強力な免疫ができたので、今後の暴落で感じる恐怖も和らぐことでしょう。

それでも不安とうまく付き合えない人が少しは気が楽になる考え方としては、成為さんのように
いざとなれば働けば良い話です。
というオプションを留保するのもアリでしょう。
当ブログにおける早期リタイアの趣旨は人生後半の貴重な時間の切り売りをやめるということなので、そのオプションの選択は本当に最終手段となります。その前に、期待される人生の残り時間に対して資産が足りないことが予測できた時点で、まずは生活コストをカットすればいいと考えています。ただでさえ節約生活なのにこれ以上は下げられない? それが頭が硬い人の思い込みに過ぎないことを、私はこの本から学びました。
Bライフ研究所 が書籍化されたものらしいのですが、このサイトはあまり読んでいなかった私にとっては、非常に新鮮な内容でした。 著者の毎月の生活費は2万円程度。 Bライフ研究所 ≫ お財布 に内訳が書かれています。 年に25万円も稼げば、最低限生きていける。 生活コストを下げるといっ...
yumin4.blogspot.jp
日本製の超高級家屋に住んでいる人が何を言っているんだと笑われてしまいます。

小屋暮らしがダメなら外こもりもあります。地方や海外へ移住したっていいでしょう。
頭は柔らかく、背負う荷物は少なく、気楽にいきましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿