2016年11月1日

早期リタイア失敗事例として紹介されている記事を読んで思うこと

NightWalkerさんのブログより。
Yomiuri Online 社会保険労務士 田北百樹子さんです。 「こんなはず...
nightwalker.cocolog-nifty.com

紹介されていた記事がこちらです。
悠々自適 夢のような第二の人生 「セミリタイア」。ここでは、資産や収入源を確保し、定年前に会社を辞め、海外移住したり、田舎で菜園を持ったり、のんびりとマイペースで暮らすという意味で使っています。
www.yomiuri.co.jp

早期リタイア予備軍の皆さんにとっては、こういう失敗事例も大いに参考になるのかもしれないとは思うものの、今のところ早期リタイアは大成功だったという確信に満ちている今の私にとっては、残念ながらかなり違和感のある内容でした。

A男さん夫婦の事例。
「私たち、社宅暮らしだったでしょ。社宅って不思議な場所で、夫の役職が変わると妻たちの上下関係が変わったりするの。おかしな派閥もできあがるのよ。やっと解放されたと思ったのに、あんなふうに仲間外れにされるなんて。これからどうやって暮らしていけばいいの?」
NightWalkerさんもご指摘の通り、こういうのは早期リタイアとは関係の無い、本人の性格の問題です。「周囲の人間から仲間外れにされたら幸せに暮らしていけない」と考えるような面倒くさい人コミュニティ指向が強い人は、そうでない人と比べたらどんな環境でも苦労が絶えないのは仕方がない事でしょう。ご主人の早期リタイアという決断が失敗だったかのように書かれているのは変だと思います。

C子さんの事例。
とはいえ、投資がいきなり利益を生み出すことはなく、C子さんは当面の生活費を退職後の失業保険で賄おうと考えました。
そもそも投資とは名ばかりのネットワークビジネスから得られる利益をあてにして、30代でリタイアするなんて余りにも無謀と言わざるを得ず、失敗の主因はそこにあります。しかしこの記事ではなぜかそこは深く突っ込みません。その一方で、ほんの一時の生活費が失業給付で賄えるかどうかなんて枝葉末節でしかない事が、「まさかの失業保険不正受給」という見出しで重大事件のように書かれているのは、フォーカスすべきポイントが思いっきりずれているのでは…。

E夫さんの事例。
老後の年金額を試算し直すと、年金だけで生活するのは難しく、貯金にも手を付けなければならなくなりそうです。
リタイア後に貯金に手を付けることの何が問題でしょうか?
なにゆえ「年金だけで生活する」という縛りプレイを実行しようとしているのか、それができなければ資金計画は失敗、みたいな扱いになるのか、全くわかりません。

しかし、セミリタイア後の人生を楽しむには、<1>複数の安定した収入源<2>新しい環境への順応性――の二つが必要不可欠なのかもしれません。
<2>は不明ですが、今の私に<1>はありません。無職無収入です。それでもリタイア後の人生は最高に楽しいのです。「必要不可欠」は言い過ぎでしょう。そもそもリタイア生活に収入は不要だと思います。

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